「炊飯器を買おうとしたけど、マイコン炊飯器とIH炊飯器の違いがわからない」
「マイコン炊飯器はまずいって聞いたけど、本当?」など、今は多くの炊飯器が販売されているため、タイプを選ぶだけでも迷ってしまいますよね。
まず結論からお伝えすると、マイコン炊飯器とIH炊飯器の大きな違いは、ごはんの炊き方にあります。
ごはんの炊き方がそれぞれ違うため、味や価格などの違いにつながっているというわけですね。
それでは、実際に「どのような炊き方の違いがあるのか」「味や価格にどれだけ違うのか」などを紹介するために、この記事では下記について解説していきます。
- 炊飯器の種類について。今の主流は3種類?
- マイコン炊飯器とIH炊飯器の違いとは
- 電気代に違いは生まれるのか
- マイコン炊飯器とIH炊飯器はどんな人におすすめ?
- 【味・コスパ・機能別】おすすめのマイコン炊飯器6選
- 【味・コスパ・機能別】おすすめのIH炊飯器6選
炊飯器は毎日使うような家電だからこそ、自分に合う製品をしっかり選びたいですよね。
この記事で解説している内容から、自分には「マイコン炊飯器がいいのか」「IH炊飯器がいいのか」を見極め、毎日快適に使える炊飯器を選んでみてください。
目次
炊飯器の種類について。今の主流は3種類?
まず、マイコン炊飯器とIH炊飯器の違いを説明する前に、炊飯器には「圧力IH炊飯器」という種類がもう1つあることを覚えておきましょう。
つまり、今の主流になっている炊飯器は、以下の3種類になります。
- マイコン炊飯器
- IH炊飯器
- 圧力IH炊飯器
今回は、マイコン炊飯器とIH炊飯器について説明していくので、圧力IH炊飯器の詳しい説明は省きますが…
圧力IH炊飯器は、これから説明するIH炊飯器に圧力機能が加わったもので、「よりもっちりとしたごはんが炊けるが、その反面で価格も上がっている製品」と覚えておいてください。
基本的には、IH炊飯器のハイスペックモデルになります。
そのため、ここからの説明で「IH炊飯器のほうが私には合ってるかな」と感じた人は、圧力IH炊飯器の購入を検討するのがいいでしょう。
それでは種類について解説したところで本題となる、それぞれの違いについて解説していきます。
マイコン炊飯器とIH炊飯器の違いとは
マイコン炊飯器とIH炊飯器の違いとしては、冒頭でもお伝えしましたが、ごはんの炊き方に大きな違いがあります。
ごはんを炊く仕組みがそれぞれ違うため、「価格」や「機能性」などに違いが生じているというわけですね。
これら3つの違いについて、今から解説していきます。
1.ごはんの炊き方の違い
1つめは、ごはんの炊き方の違いについてです。
ごはんの炊き方の違いを解説するために、まずは以下の画像をご覧ください。
●マイコン炊飯器の炊き方
●IH炊飯器の炊き方
※IH炊飯は正確には「ヒーター」ではなく、「電磁誘導加熱技術」を使って熱しています。わかりやすさのために表記を統一しています。
画像を見てもらったら分かるように、炊き方の違いとしては「底面のみ熱しているか」「全体を熱しているか」になります。
マイコン炊飯器は、底面から内釜を熱して炊飯するため、炊きムラが出やすくなるという特徴があります。
IH炊飯器は、全体から内釜を熱して炊飯しているため、炊きムラのない仕上がりになりやすいのが特徴ですね。
さらにマイコン炊飯器よりも、IH炊飯器のほうが高火力で炊くことができます。
そのため、IH炊飯器のほうがお米の芯まで熱を通すことができ、ふっくらとした仕上がりになるという違いが生まれています。
価格差について
次は、価格差についてです。
炊き方の違いで説明しましたが、マイコン炊飯器のほうがシンプルな作りになっていることが多いです。
そのため2つを比べた場合、基本的にマイコン炊飯器のほうが安く、IH炊飯器のほうが高くなります。
具体的な金額としては、マイコン炊飯器は5,000〜10,000円。IH炊飯器は10,000〜30,000円の価格帯が多いことを覚えておきましょう。
便利機能の多さ
最後の違いは、便利機能についてです。
今の炊飯器には炊飯機能のほかに、以下のような便利機能が搭載されています。
- 早炊き
- エコ炊き
- 銘柄炊き
- 炊きあがり調整
- 冷凍用ご飯モード
- 玄米モード
- お米・水計量
- カロリー計算
- 低温調理
- 無水調理
- 長時間保温
- 蒸気カット
- スマホ連携
- 糖質カット
これらの便利機能は、基本的にIH炊飯器に搭載されていることが多いです。
なぜなら、IH炊飯器のほうが温度調整がしやすいため、「低温調理」や「玄米モード」などの機能が搭載しやすいのですよね。
他の理由としては、IH炊飯器は価格もやや高めに設定されているため、便利な機能が搭載しやすいのではないかと筆者は考えています。
最近では炊飯器調理も人気があるため、炊飯以外に使う予定がある人は、IH炊飯器を選ぶといいでしょう。
マイコン炊飯器とIH炊飯器、電気代に違いはある?
次は、それぞれの電気代の違いについてです。
結論としては、電気代に大きな差はありません。
炊飯器の大手メーカーでもある、TIGERの公式サイトに「5.5合炊きの炊飯器にかかる電気代の比較」があったので、下記に引用しておきます。
炊飯 | 保温(1時間) | |
マイコン炊飯器 | 3.78円 | 0.52円 |
IH炊飯器 | 4.48円 | 0.52円 |
引用:炊飯器の保温機能の電気代はいくら?電子レンジ解凍とどっちがお得?|TIGER
もちろん製品によって多少の違いはあると思いますが、筆者が調べたところ、どれも誤差の範囲と言えるものばかりでした。
マイコン炊飯器の1回の炊飯にかかる電気代を3円として、毎日ごはんを炊いたとしても年間1,095円。IH炊飯器の電気代を4円として、毎日ごはんを炊いたとしても年間1,460円です。
年間で300〜400円の差しか生まれないため、電気代はそこまで気にしなくてもいいと言えますね。
もし、電気代の節約に努めるのであれば、保温時間を工夫することをおすすめします。
- ごはんが炊けたら、食べない分はすぐに冷凍
- まとめ炊きして、冷凍しておく
これらの工夫で電気代を節約できるため、節約したい時は「いかに保温時間を少なくするか」を意識してみてください。
マイコン炊飯器とIH炊飯器はどんな人におすすめ?
それでは、次に「マイコン炊飯器とIH炊飯器はどんな人におすすめか」を解説していきます。
どちらもメリットがハッキリしているので、自分の生活スタイルに合うほうを選んでみてください。
1〜2人暮らしやコスパを求めるなら、マイコン炊飯器
マイコン炊飯器は、1〜2人暮らしやコスパを求める人におすすめしています。
1〜2人暮らしにおすすめの理由としては、少量のごはんであれば、マイコン炊飯器のデメリットをうまくカバーできるからですね。
マイコン炊飯器は容量いっぱいに炊かなければ、炊きムラもそこまで生まれません。
つまり、5.5合炊きのマイコン炊飯器を購入して、1〜2人暮らしで毎回2〜3合しか炊かないのであれば、問題なく炊くことができるというわけです。
コスパに関しては、炊飯器の中では最も安いタイプになるからですね。
「そこまでごはんを炊く予定もないし、最低限で大丈夫」という人は、マイコン炊飯器を選ぶのがいいでしょう。
家族がいる+味を求めるなら、IH炊飯器
IH炊飯器は、家族がいる人や味を求める人におすすめしています。
家族がいる人におすすめできる理由は、IH炊飯器はどんな量でも安定して炊き上げることができるからです。
家族がいる場合は、毎日決まったごはんの量を炊くわけではありません。
何かのイベントがあれば、いつもより多めに炊くこともありますし、反対にまったく必要としない日も出てきます。
そんな時にどんな量でも安定して炊き上げられるのは、やはり便利に使えることが多いのですよね。
味に関しては、IH炊飯器のほうが高火力でふっくら炊き上げることができるので、おいしいと感じている人は多いようです。
「家族もいるし…やっぱりごはんはおいしく食べたい」という人には、IH炊飯器を選ぶことをおすすめしています。
【味・コスパ・機能別】おすすめのマイコン炊飯器6選
次に、それぞれの違いとして説明した「味」「コスパ」「機能別」に分けて、おすすめの製品を2つずつ紹介していきます。
マイコン炊飯器とIH炊飯器ごとに分けて紹介していますので、重視したい項目を選んで、参考にしてみてください。
※サイズは、5.5合炊き(5合炊き)炊飯器で統一しています。
味に評判のある製品
1:象印 極め炊き NL-DS10
出典:マイコン炊飯ジャーNL-DS10・18|ZOJIRUSHI
参考価格(税込) |
11,743円 |
炊飯方式 |
マイコン炊飯 |
内釜 |
黒厚釜 |
保温時間 |
うるつや保温:24時間まで 高め保温:12時間まで |
本体の重さ |
4kg |
サイズ(幅×高さ×奥行き) |
265×215×370mm |
お手入れ機能 |
内ふた丸洗い |
カラー |
ホワイト |
便利機能 |
食感炊き/早炊き/エコ炊き/玄米・雑穀米/熟成炊き/ケーキメニュー |
2:シャープ KS-S10J
参考価格(税込) |
7,640円 |
炊飯方式 |
マイコン炊飯 |
内釜 |
黒厚釜 |
保温時間 |
12時間 |
本体の重さ |
3.5kg |
サイズ(幅×高さ×奥行き) |
240×204×338mm |
お手入れ機能 |
なし(内ふた取り外し不可) |
カラー |
シルバー系 |
便利機能 |
早炊き |
コスパに優れた製品
1:ハイアール マイコンジャー JJ-M56A
参考価格(税込) |
6,469円 |
炊飯方式 |
マイコン炊飯 |
内釜 |
黒厚まる釜(内面フッ素加工) |
保温時間 |
12時間 |
本体の重さ |
3.4kg |
サイズ(幅×高さ×奥行き) |
268×209×366mm |
お手入れ機能 |
内ふた丸洗い、クリーニング機能 |
カラー |
ホワイト |
便利機能 |
食感炊き/早炊き/エコ炊き |
2:タイガー魔法瓶 炊きたて JBH-G101
参考価格(税込) |
7,220円 |
炊飯方式 |
マイコン炊飯 |
内釜 |
黒遠赤厚釜 |
保温時間 |
12時間 |
本体の重さ |
3kg |
サイズ(幅×高さ×奥行き) |
252×215×349mm |
お手入れ機能 |
内ふた丸洗い |
カラー |
ホワイト |
便利機能 |
早炊き/エコ炊き |
機能性の高い製品
1:アイリスオーヤマ 銘柄炊き RC-ME50
出典:ジャー炊飯器 5.5合 RC-ME50|アイリスオーヤマ公式通販サイト
参考価格(税込) |
7,280円 |
炊飯方式 |
マイコン炊飯 |
内釜 |
極厚銅釜 |
保温時間 |
12時間 |
本体の重さ |
3.5kg |
サイズ(幅×高さ×奥行き) |
260×225×312mm |
お手入れ機能 |
内ふた丸洗い |
カラー |
ホワイト/ブラック |
便利機能 |
食感炊き/早炊き/エコ炊き/銘柄炊き/糖質カット炊き/炊き込みごはん/玄米・雑穀米/麦ごはん |
2:象印 極め炊き NL-DS10
出典:マイコン炊飯ジャーNL-DS10・18|ZOJIRUSHI
参考価格(税込) |
11,743円 |
炊飯方式 |
マイコン炊飯 |
内釜 |
黒厚釜 |
保温時間 |
うるつや保温:24時間まで 高め保温:12時間まで |
本体の重さ |
4kg |
サイズ(幅×高さ×奥行き) |
265×215×370mm |
お手入れ機能 |
内ふた丸洗い |
カラー |
ホワイト |
便利機能 |
食感炊き/早炊き/エコ炊き/玄米・雑穀米/熟成炊き/ケーキメニュー |
※味と機能の両方で優れていたため、味の項目と重複しての登場になります。
【味・コスパ・機能別】おすすめのIH炊飯器6選
続いて、IH炊飯器も同様に2つずつ紹介していきます。
こちらもあわせて、参考にしてみてください。
味に評判のある製品
1: 象印 STAN. IH炊飯ジャー NW-SA10 BA(ブラック)
出典:STAN. IH炊飯ジャー NW-SA10 BA|象印
参考価格(税込) |
31,958円 |
炊飯方式 |
IH炊飯 |
内釜 |
黒まる圧釜 |
保温時間 |
30時間まで |
本体の重さ |
4.98kg |
サイズ(幅×高さ×奥行き) |
235×290×195mm |
お手入れ機能 |
内ふた丸洗い、クリーニング機能 |
カラー |
ブラック/ホワイト |
便利機能 |
炊き分けコース/ベビーご飯 |
2:東芝 真空IH RC-10VRR
参考価格(税込) |
21,400円 |
炊飯方式 |
IH炊飯 |
内釜 |
鍛造かまど銅釜 |
保温時間 |
真空保温:40時間まで(白米) エコ炊飯・玄米・麦ご飯・雑穀米:12時間まで |
本体の重さ |
4.7kg |
サイズ(幅×高さ×奥行き) |
264×217×327mm |
お手入れ機能 |
内ふた丸洗い クリーニング機能 |
カラー |
ホワイト/グランブラック |
便利機能 |
食感炊き/早炊き/エコ炊き |
コスパに優れた製品
1:パナソニック SR-FE101
出典:IHジャー炊飯器 SR-FE101|Panasonic
参考価格(税込) |
12,040円 |
炊飯方式 |
IH炊飯器 |
内釜 |
備長炭釜 |
保温時間 |
24時間まで |
本体の重さ |
4kg |
サイズ(幅×高さ×奥行き) |
257×200×323mm |
お手入れ機能 |
内ふた丸洗い |
カラー |
ブラック |
便利機能 |
早炊き/エコ炊き/少量炊き |
2:アイリスオーヤマ RC-IL50
参考価格(税込) |
13,382円 |
炊飯方式 |
IH炊飯 |
内釜 |
極厚火釜 |
保温時間 |
12時間まで |
本体の重さ |
4.3kg |
サイズ(幅×高さ×奥行き) |
253×310×206mm |
お手入れ機能 |
内ふた丸洗い |
カラー |
ホワイト/アッシュ |
便利機能 |
エコ炊き/早炊き/低温調理/パン・ケーキ |
機能性の高い製品
1:三菱電気 本炭釜 KAMADO NJ-AWB10
参考価格(税込) |
46,972円 |
炊飯方式 |
IH炊飯 |
内釜 |
本炭釜 |
保温時間 |
一定保温:24時間まで たべごろ保温:12時間まで |
本体の重さ |
5.8kg |
サイズ(幅×高さ×奥行き) |
285×249×320mm |
お手入れ機能 |
内ふた丸洗い |
カラー |
月白/黒曜 |
便利機能 |
食感炊き/早炊き/エコ炊き/銘柄芳醇炊き/少量炊き/玄米/麦ごはん/まとめ炊き(冷凍用)モード |
2:アイリスオーヤマ 瞬熱真空釜 RC-IF50
参考価格(税込) |
37,600円 |
炊飯方式 |
IH炊飯 |
内釜 |
瞬熱真空釜 |
保温時間 |
12時間まで |
本体の重さ |
6.1kg |
サイズ(幅×高さ×奥行き) |
249×239×353 mm |
お手入れ機能 |
内ふた丸洗い |
カラー |
ブラック |
便利機能 |
食感炊き/銘柄炊き/早炊き/エコ炊き/玄米/麦ごはん/量り炊き/カロリー計量/ヘルシーメニュー |
まとめ
今回は、マイコン炊飯器とIH炊飯器の違いについて、紹介させていただきました。
最後にもう一度、本記事の内容をまとめておきます。
- それぞれの違いは「ごはんの炊き方」「価格」「機能性」
- 炊き方は、底面を熱しているか、全体を熱しているかの違い
- 価格は、マイコン炊飯器は5,000〜10,000円。IH炊飯器は、10,000〜30,000円
- 機能性は、マイコン炊飯器は最低限、IH炊飯器の機能は豊富なものが多い
- 電気代については大きな差はない(毎日使っても年間300円ほどの差)
- 1〜2人暮らしでコスパを求めるなら、マイコン炊飯器
- 家族がいる+味を求めるなら、IH炊飯器
マイコン炊飯器とIH炊飯器は、どちらもメリットがハッキリしている炊飯器です。
「炊飯器に対して何を重視しているのか」「炊飯以外に必要な機能はあるか」などをしっかり整理し、ライフスタイルに合った炊飯器を見つけてくださいね。