ドラム式洗濯機の掃除で大切なことは、使用に伴って溜まるほこりなどを、残さず除去することです。
ほこりや汚れが溜まったままにすると、部屋干しの際に嫌な臭いがするほか、ドラム式洗濯機が故障する原因にもなりかねません。
そこでこの記事では、ドラム式洗濯機の掃除方法や頻度について、またほこりの除去の仕方について、解説します。
早速、正しいドラム式洗濯機の掃除方法を、みていきましょう。
目次
ドラム式洗濯機の掃除は何をすればいい?
ドラム式洗濯機の掃除をする際は、場所によって異なる汚れの性質に適した方法を採用することが大切です。
ドラム式洗濯機に溜まりやすい代表的な汚れには、次のようなものがあります。
- 洗剤の残りカス
- 残留した衣類の汚れ
- 衣類のホコリ
- 水垢
- カビ
ドラム式洗濯機の掃除に使用する洗剤には、酸素系と塩素系があります。汚れに合わせて、それぞれを適切に使い分けることが大切です。
酸素系洗剤 |
塩素系洗剤 |
|
主成分 |
過炭酸ナトリウム |
次亜塩素酸ナトリウム |
特徴 |
泡を発生させて、泡で汚れを剥がし落とす |
殺菌してえいせいてきな状態に整える |
殺菌力 |
低い |
高い |
洗浄力 |
高い |
低い |
ドラム式洗濯機につきやすい汚れの種類と、発生しやすい箇所、最適な洗剤の種類をまとめたものが、下の表です。
汚れの種類 |
汚れが溜まりやすい箇所 |
使用する洗剤 |
洗剤の残りカス |
洗濯槽 フィルター類 排水ホースまわり |
酸素系洗剤 |
残留した衣類の汚れ |
洗濯槽 フィルター類 |
酸素系洗剤 |
繊維などのホコリ |
洗濯槽 フィルター類 排水ホースまわり |
酸素系洗剤 |
水垢 |
洗濯槽 排水ホースまわり |
酸素系洗剤 |
カビ |
洗濯槽 排水ホースまわり |
塩素系洗剤 |
簡単に取り除ける程度の汚れであれば、酸素系洗剤が最適です。
泡の力で優しく洗浄するので、ドラム式洗濯機の本体を傷める心配が低減されます。
また泡は手の届きにくい箇所まで届くので、複雑に入り組んだ構造のドラム式洗濯機も、隅々まで掃除することが可能です。
ただ洗濯カスや衣類のほこり、汚れ、水垢が残留すると、それらを栄養にしてカビが発生することがあります。
カビが発生した場合は、酸素系洗剤だけでは落としきれないため、強力な塩素系洗剤を使わなければなりません。
ただ塩素系洗剤を頻繁に使用すると、ドラム式洗濯機を傷めることがあります。汚れがひどくなる前に、こまめに掃除することが欠かせません。
さらに汚れの度合いに合わせて、酸素系と塩素系、両方の洗剤を使用する方法もあります。
ただしこの場合は、酸素系と塩素系洗剤を混ぜないように、ご注意ください。
まず酸素系洗剤でこびりついた汚れを洗い流し、次に塩素系洗剤で殺菌する、といったように、別々に使うことが大切です。
ドラム式洗濯機の掃除方法7つと頻度
ドラム式洗濯機の掃除は、掃除する箇所によってさまざまな方法を使い分ける必要があります。具体的な掃除箇所は、次の7つです。
- 洗濯槽の中
- 乾燥フィルター
- 洗剤の投入口
- 排水フィルター(糸くずフィルター)
- ドアのゴムパッキン
- 排水パン
- 排水ホース・排水口
それぞれの箇所の掃除方法の概要と頻度をまとめたものが、下の表です。
掃除箇所 |
掃除方法の概要 |
使用する洗剤・道具 |
掃除の頻度 |
洗濯槽の中 |
専用クリーナーで洗浄し、乾燥させる |
塩素系の洗濯槽クリーナー |
月1回 |
乾燥フィルター |
・よく絞ったタオルなどで拭き取る ・汚れがひどい場合は、ぬるま湯で洗う |
タオルなどの布 |
使用するたび |
洗剤の投入口 |
・汚れの度合いに合わせて、ぬるま湯などで洗う |
・ぬるま湯 ・つまようじや古い歯ブラシなど、細かな部分の汚れを落とせるもの |
月1回 |
排水フィルター(糸くずフィルター) |
・排水フィルターはぬるま湯で洗う ・排水フィルターの奥は拭き掃除 |
・酸素系漂白剤 ・ぬるま湯 ・バケツや洗面器 ・古い歯ブラシ ・割り箸 ・キッチンペーパーや古布 |
2週間に1回 |
ドアのゴムパッキン |
雑巾などで水気を拭き取る |
雑巾や古布 |
洗濯機を使用するたび |
排水パン |
・掃除機でごみを吸い取る ・ハンディモップなどで排水パンの下を拭く ・雑巾で排水パンの周りを拭く |
・掃除機 ・掃除機の隙間用ノズル ・ハンディモップ |
2ヶ月に1回 |
排水ホース・排水口 |
・排水ホースを外し、排水口用の洗剤を注ぎ込む ・排水口のパーツを取り外して、酸素系漂白剤で洗浄する |
・排水口用の洗剤 ・酸素系漂白剤 ・バケツ ・スポンジ ・古い歯ブラシ ・雑巾 ・ゴム手袋 |
1ヶ月に1回 |
洗濯槽の中は月1回
ドラム式洗濯機の洗濯槽の中は、月に1回程度、塩素系の洗濯槽クリーナを使って掃除してください。
洗濯槽の裏側には、洗濯ものから出たほこりやゴミ、洗剤かすなどが付着します。
こういった汚れを栄養分に、カビが発生することもあるので、掃除を怠ると不衛生です。
汚れが堆積すると不具合や故障の原因にもなるので、こまめな掃除は欠かせません。
ドラム式洗濯機の洗濯槽の中を掃除する手順は、以下の3ステップでおこないます。
- ドラム式洗濯機の電源を入れる
- クリーナーを洗濯機の中に入れる
- 洗濯機を回す
なお工程3の「洗濯機を回す」ですが、ドラム式洗濯機に「槽洗浄モード」がある場合とない場合では、手順が若干異なります。
<槽洗浄モードがある場合の手順>
槽洗浄モードを選択すれば、自動的に洗浄します。洗浄完了すれば、掃除も完了です。
<槽洗浄モードがない場合の手順>
標準コースで「洗い」~「脱水」までの1サイクルで洗濯機を回します。脱水が完了すれば、掃除は完了です。
このとき使用する洗濯槽クリーナは、酸素系ではなく、塩素系がおすすめです。これは前述の、酸素系と塩素系洗剤の洗浄力の違いに伴う、洗浄方法の違いに起因します。
酸素系の洗濯槽クリーナーの場合、洗浄力が弱いため、洗濯槽に大量に水を溜めて長時間つけおきしなければなりません。
しかしドアが横開きする構造のドラム式洗濯機では、使用する水量が少なく設計されています。
酸素系のクリーナーでは十分に汚れを落としきれない可能性があり、不向きです。
また一部では、キッチン用の漂白剤として広く使用される酸素系漂白剤で洗濯槽を洗浄する方法も、紹介されています。
しかし、洗濯槽クリーナー以外のもので洗濯槽を洗浄するのは、おすすめできません。
まず漂白剤は汚れを落とす能力が低いため、洗浄力の面で洗濯槽クリーナーに劣ります。また漂白剤では、洗濯機自体を傷める可能性もあるでしょう。
ドラム式洗濯機の掃除であれば、洗濯槽専用の塩素系クリーナーを使用してください。
カビを根元から分解して取り、強力な洗浄力が期待できるほか、ドラム式洗濯機の洗濯槽の汚れを落とすのに適した洗剤の配合に作られているので、安心です。
乾燥フィルターは使う度
ドラム式洗濯機の乾燥フィルターは、洗濯の乾燥機能を使用するたびに掃除します。
ほこりや汚れが溜まると、動作不良や故障の原因になります。乾燥機能を使用したらすぐに乾燥フィルターを掃除することを、習慣にしてください。
乾燥フィルターの掃除手順は、以下のとおりです。
- 電源を切る
- 乾燥フィルターを取り外す
- フィルターに付着したごみを取り除く
- 乾燥フィルターを装着する
乾燥フィルターを掃除する際は必ず、電源を切ってから作業を始めてください。
電源が入ったまま作業すると、感電などの事故につながる可能性があり、危険です。
次に、フィルターについたほこりやごみを取り除きます。強く押すとフィルターが破れることがあるため、力を入れずにそっと拭き取ってください。
なお万が一フィルターが破れたり破損したりした場合は、各メーカーのドラム式洗濯機を取り扱うショップで購入できます。
掃除するフィルターは、機種によって2箇所あります。
(画像出典:Panasonic)
(画像出典:Panasonic)
汚れが落ちない場合は、硬く絞ったタオルなどで拭き取ったり、ゆるま湯に浸して汚れを洗い流すのも有効です。
(画像出典:Panasonic)
(画像出典:Panasonic)
水洗いしてフィルター自体が濡れている場合は、乾燥フィルターを装着する前によく乾かしてください。
濡れたままの状態で装着すると、ほこりが溜まりやすくなるほか、カビが発生する原因になります。
なおこの記事で紹介した乾燥フィルターの掃除方法は、Panasonicのドラム式洗濯機を想定した方法です。
メーカーによって手順が異なるケースもあります。詳細はお使いのドラム式洗濯機の取扱説明書やメーカーの公式サイトをご確認ください。
洗剤投入口は月1回
洗剤の投入口は、規定量より多く入れた洗剤などが固まってこびりつきやすい箇所です。
汚れに気づいたらすぐに掃除するのが理想ですが、月に1回程度を目安に掃除することを習慣にしてください。
洗剤投入口を掃除する際は、水もしくはぬるま湯で優しく汚れを洗い流すのが基本です。
パーツを取り外せる場合は、外して洗ってください。洗剤などが固まっている場合は、ぬるま湯に浸してしばらく時間を置き、つまようじや古い歯ブラシなどでそっと汚れを落とします。
パーツの取り外しができない場合は、ぬるま湯を洗剤投入口に流し込むようにしながら、洗浄してください。
排水フィルター(糸くずフィルター)は2週間に1回
排水フィルター(糸くずフィルター)は、洗濯物を洗った際の排水に溶け出したほこりやゴミが溜まる箇所です。
こまめな掃除が必要な箇所ですので、少なくとも2週間に1回は掃除してください。
排水フィルター(糸くずフィルター)の掃除を怠ると、目詰まりを起こし、スムーズに排水できなくなることがあります。
故障の原因にもなるため、定期的な掃除を習慣にすることは欠かせません。
掃除の仕方は、次のとおりです。
- バケツなどを排水フィルターの下に設置する
- 排水フィルターを取り出す
- 排水フィルターに付着したごみを取り除く
- 古歯ブラシなどで、排水フィルターに絡んだ汚れをとる
- 排水フィルターをよく乾燥させる
- 排水フィルターが収納されている洗濯機本体の奥を拭き掃除する
- 排水フィルターを洗濯機に取り付ける
排水フィルターを取り外す際に、中に残っている水が一気に流れ出すことがあります。あらかじめバケツなどを設置すると、万が一水漏れした場合にも安心です。
(画像出典:Panasonic)
汚れがひどい場合は、洗面器やバケツなどにぬるま湯と酸素系漂白剤を入れ、よくかき混ぜてから排水フィルター(糸くずフィルター)をつけ置きします。
(画像出典:Panasonic)
なお排水フィルター(糸くずフィルター)をドラム式洗濯機に取り付ける際に、「排水フィルター用ゴミキャッチャー」を装着すると、次回の掃除は、ゴミキャッチャーの交換だけで済みます。掃除の手間を省けるので便利です。
また排水フィルター(糸くずフィルター)の掃除のタイミングで一緒に清掃したいのが、排水フィルターが収納されている洗濯機本体の奥の部分です。
(画像出典:Panasonic)
割り箸のような長細い物の先端にキッチンペーパーや古布を巻きつけて、フィルターを挿入する奥の部分に差し込んで、内部を拭き取ってください。この部分にごみが溜まっていると、排水フィルター(糸くずフィルター)を掃除した効果が減少しかねません。
排水フィルター(糸くずフィルター)を乾燥させている間に、奥の部分の掃除もおこなうとよいでしょう。
ドアのゴムパッキンは都度水気を残さないように
ドラム式洗濯機のドアのゴムパッキンは、使用するたびに水気を残さないように拭き上げてください。
ゴムパッキン部分の掃除は見落としがちですが、水分が溜まってカビが生えやすい箇所です。万が一掃除では取り除けないカビが生えた場合、買い替えの際の査定額に影響する可能性もあります。
ドラム式洗濯機のドアのゴムパッキンを掃除する際は、濡れた雑巾やタオルで拭くのが基本です。カビが生えてしまった場合は、次の手順で掃除します。
- 塩素系漂白剤をキッチンペーパーに含ませる
- キッチンペーパーをカビが生えた箇所に貼り付ける
- キッチンペーパーを覆うようにラップをかける
- 30分放置する
- キッチンペーパーを外す
- 洗濯機の「すすぎ」ボタンを押して洗い流す
一旦カビが生えると、完全に除去するのが難しくなります。日々のケアでカビを防げる箇所ですので、拭き掃除を毎日の習慣にしてください。
排水パンは2か月に1回程度
排水パンは、洗濯機の下に設置されるプラスチック製の板のことです。洗濯パンや防水パンとも呼ばれます。
万が一に洗濯機から水漏れした際に、床を守る目的で設置されるものです。
洗濯機の下にあるため見落としがちですが、水やこぼれた洗剤などにごみやほこりが付着して、汚れが溜まりやすい箇所でもあります。
異臭や害虫が発生する可能性もあり、常に清潔に保つことを心がけてください。
ただしドラム式洗濯機は重さ80kg前後と重量があるため、持ち上げて掃除するのは危険です。
無理はせずに、届く範囲だけで構いませんので、こまめに掃除することをおすすめします。
頻繁な掃除が難しい場合は、2ヶ月に1回を目安に掃除するとよいでしょう。
掃除する際は、柄の長いハンディモップなどを使うと便利ですが、身近な道具でDIYすることも可能です。
排水パンの掃除道具の材料と作り方は、以下のとおりです。
<用意する物>
- 針金タイプのハンガー
- 使い古したストッキング
<作成の手順>
- ハンガーの柄を持ちながら底辺部分を引っ張って、ひし形にする
- ハンガーにストッキングをかぶせる
- ストッキングの余った部分をハンガーに巻きつける
DIYした掃除道具を使った排水パンの掃除は、次の手順でおこないます。
- 隙間用のノズルをつけた掃除機で、排水パンのごみなどを吸い取る
- ドラム式洗濯機の下にDIYで作った道具を差し込み、排水パンを拭く
- 硬く絞った雑巾で、排水パンの周りを拭く
排水ホース・排水口は月1回
排水ホースや排水口は汚れが溜まりやすい箇所です。常に水気があるため、カビや雑菌が繁殖したり、害虫が発生する原因にもなりますので、月に1回は掃除してください。
排水ホースと排水口を掃除する際は、次の道具をご用意ください。
- 排水口用の洗剤
- 酸素系漂白剤
- バケツ
- スポンジ
- 古い歯ブラシ
- 雑巾
- ゴム手袋
<排水ホース・排水口の掃除手順>
- 洗濯機の蛇口を閉める
- 電源プラグを外す
- 排水ホースを外す
- 排水口のパーツを取り外す
- 酸素系漂白剤を溶かした水に、排水口のパーツを浸す
- 排水ホースの汚れを取り除く
- 排水口に排水口用の洗剤を流し込む
- 排水口のパーツを取り付ける
- 排水ホースを装着する
排水ホースや排水口が汚れていると、排水パンや洗濯物に付着する可能性があります。排水パンを掃除するタイミングで、一緒に排水ホースや排水口を掃除するのが理想です。
フィルターについたほこりがうまく掃除できないときは?
フィルターについたほこりがうまく掃除できないときや、手の届かない箇所を掃除したいときにおすすめなのが、ドラム式洗濯機専用のおそうじブラシです。
ドラム式洗濯機専用のおそうじブラシには、メーカー専用品や互換品など、さまざまな種類があります。
お使いのドラム式洗濯機に合わせて、おそうじブラシを選んでください。
ここでは、おすすめのドラム式洗濯機専用のおそうじブラシを4点ご紹介します。
Panasonic|おそうじブラシ
(画像出典:Panasonic)
商品名 |
おそうじブラシ |
参考価格(税込) |
1,870 円 |
メーカー |
Panasonic |
対応機種 |
NA-LX・VXシリーズ |
ドラム式洗濯機 お掃除ブラシ パナソニック対応 AXW22R-9DA0
(画像出典:Amazon)
商品名 |
ドラム式洗濯機 お掃除ブラシ パナソニック対応 AXW22R-9DA0 |
参考価格(税込) |
1,449円 |
対応メーカー・機種 |
Panasonic:AXW22R-9DA0 NA-VXシリーズ NA-LXシリーズ SHARP:ES-Sシリーズ |
HITACHI |純正品 洗濯機 スイコミノズル BD-V3600L-033
(画像出典:楽天市場)
商品名 |
HITACHI 日立 純正品 洗濯機 スイコミノズル BD-V3600L-033 |
参考価格(税込) |
792円 |
対応メーカー |
HITACHI |
ドラム洗濯機 おそうじブラシ 互換品
(画像出典:楽天市場)
商品名 |
ドラム洗濯機 おそうじブラシ ななめドラム 斜めドラム 洗濯乾燥機用 乾燥フィルター用 掃除ブラシ 互換品 |
参考価格(税込) |
1,200円 |
対応メーカー |
Panasonic・東芝・SHARP・HITACHI・三菱など、ほぼ全てのメーカー |
ドラム式洗濯機専用のおそうじブラシを選ぶ際は、対応するメーカーや互換性をご確認の上でお求めください。
また掃除する際は、ドラム式洗濯機の内部を傷つけないよう丁寧に作業することも大切です。
ドラム式洗濯機を掃除するときの注意点
ドラム式洗濯機を掃除する際は、以下の4点にご注意ください。
- 洗濯機本体を無理に動かさない
- 重曹やクエン酸を安易に使わない
- ほこりは完全に取り除く
- 塩素系クリーナーを使うときはゴム手袋が必須
洗濯機本体を無理に動かそうとしない
ドラム式洗濯機を掃除する際、洗濯機本体を無理に動かそうとしないでください。ケガや水漏れ事故の原因になります。
ドラム式洗濯機は、小型サイズでも重量が80kg前後、大型のものであれば85kgを超える場合もあります。
誤って足の上に落としたり、手を挟んだりすれば、骨折する可能性もあるでしょう。
またドラム式洗濯機を動かしたことで排水ホースが外れれば、内部に溜まっていた水が一気に漏れ出して水浸しになることも考えられます。
重曹やクエン酸の使用に注意
環境に優しく人体への影響が少ないことで愛用されることの多い重曹やクエン酸ですが、ドラム式洗濯機の掃除に最適とはいえません。
例えばソフトな洗い上がりが魅力の重曹は、少量では洗浄力が弱すぎて、汚れを落としきれません。しかし大量に重曹を投入すると、ドラム式洗濯機の内部で固まり、詰まりの原因になる可能性があります。
この場合、自分で修理するのは困難なため、業者に修理を依頼しなければなりません。
また重曹と同様に広く活用されているクエン酸は、酸性の物質です。
ドラム式洗濯機に投入した場合、洗濯槽内の金属部品をサビさせたり、劣化スピードを速める点が懸念されます。
手の届かないドラム式洗濯機の内部までくまなく掃除するためには、専用の洗剤を選ぶことが大切です。
ほこりは完全に取り除く
ドラム式洗濯機のフィルターなどを掃除する際は、ほこりは徹底的に取り除いてください。
フィルターなどにほこりが溜まっていると、洗濯物の洗いあがりにムラが生じる原因になります。
ある程度ほこりを取り除けば、しばらくの間は支障なくドラム式洗濯機を使えることもあるでしょう。
しかし時間の経過とともに、徐々に不調が露呈します。十分に汚れが落とせなかったり、洗濯物の乾きにムラが出たりするのは、残存したホコリが原因という可能性は十分にあります。
ドラム式洗濯機を掃除する際は、ある程度まとまった時間を割いて、ほこりを根こそぎ取り除きましょう。
塩素系クリーナーを使うときはゴム手袋を着用
塩素系のクリーナーを使用する際は、事前にゴム手袋を着用してください。
強力な洗浄力が魅力の塩素系クリーナーですが、素手で触れると肌荒れの原因になります。
特に肌の弱い方は、少量触れただけでも肌が荒れることがあるので、ご注意ください。
クリーナーの使用の有無を問わず、ドラム式洗濯機の掃除を始める前は、ゴム手袋を着用することを習慣づけると安心です。
ドラム式洗濯機の掃除不足で起こる故障
ドラム式洗濯機の掃除が不足していると、さまざまな不調や故障の原因になります。
- 洗濯機が回らない
- 洗濯機から水漏れ
電源を入れても洗濯機が回らない場合、こちらの記事で紹介しているように、さまざまな原因が考えられます。
ただ考えられる可能性の中でもっとも有力なのは、排水溝の掃除不足です。
▶洗濯機が回らなくなった!原因と自分でできる対処の仕方を解説
またこちらの記事で紹介していますが、給水フィルターが目詰まりしたことで水漏れする可能性もあります。
▶洗濯機が水漏れしてる!場所ごとで原因や対処の仕方が違うので解説します
快適に、かつ故障を回避して長くドラム式洗濯機を使うためには、こまめな掃除が欠かせません。
まとめ
ドラム式洗濯機は、洗濯物の繊維やほこり、ゴミなどが溜まりやすいため、定期的な掃除が欠かせません。次の7箇所を、場所によっては毎日、少なくとも1ヶ月から2ヶ月に1回を目安に掃除します。
- 洗濯槽の中
- 乾燥フィルター
- 洗剤の投入口
- 排水フィルター(糸くずフィルター)
- ドアのゴムパッキン
- 排水パン
- 排水ホース・排水口
またドラム式洗濯機を掃除する際は、次の点にご注意ください。
- 洗濯機本体を無理に動かさない
- 重曹やクエン酸を安易に使わない
- ほこりは完全に取り除く
- 塩素系クリーナーを使うときはゴム手袋が必須
定期的にほこりを取るなどの掃除をして、ドラム式洗濯機を良い状態にキープできれば、洗濯物を衛生的に保てるほか、買い替えの際に高く買取される可能性も高まります。
こまめな掃除で、ドラム式洗濯機を長く快適に使用してください。