下取りとは、新しい商品の購入を条件に、お店側がそれまで使用していた中古品を買い取ってくれる制度のことです。
主に車や家電、パソコンなど高額商品の購入時に下取りを利用できることが多く、中古品を売ったお金は新品の購入費に充てることができます。
モノを買い替える時に大変便利な制度ですが、今まで利用したことがないと
「具体的にどういうところが良いの?」
「通常の買取や引き取りと何が違うの?」
など分からないことも出てきますよね。
ただ下取りは、仕組みをきちんと理解した上でうまく活用できれば、手間を省いてお得に買い替えができる便利な制度です。
そこでこの記事では、今後何かを買い替える際に上手に下取りを利用できるように以下の内容をお伝えします。
この記事の内容
- 下取りの概要
- 通常の買取や引き取りとの違い
- 取りを利用できるモノについて
- 下取りの種類
- 下取りのメリット・デメリット
最後までお読みいただければ、下取りを利用するべき状況が判断できるようになり、今後はモノの買い替えがお得に、そしてスムーズに行えるはずですよ。
早速読み進めてみてくださいね。
1. 下取りとは?
冒頭でもお伝えした通り、下取りとは新しい商品の購入を条件に、お店側がそれまで使用していた中古品を買い取ってくれる制度のことです。
ここではまず、下取りについて詳しく説明します。
下取りがどういったものなのか、基本的な知識を身につけておきましょう。
1-1. 下取りとは新品購入とセットで利用するもの
お伝えしているように、下取りを利用して中古品を買い取ってもらうためには新品を購入する必要があります。
つまり、単純にモノを処分したい場合ではなく、古いモノを手放して新品に買い替えたい時に利用する制度が下取りなのです。
例えば次のような場合に利用されています。
下取りの利用シーン
先月引っ越しを終えたばかりのAさん。
以前よりリビングが広くなったため、テレビのサイズに物足りなさを感じるようになり、買い替えることに。
とはいえ、今使っているテレビはまだ2年ほどしか使っておらず廃棄するにはもったいない。
そこで、Aさんは下取りを利用してテレビの買い替えを行うことにした。
まず下取り対応をしてくれる量販店を見つけ、そのお店で今までより大型のテレビを購入。下取りも依頼した。
これにより、Aさんは古いテレビを2万円で買い取ってもらうことができ、この2万円は新品の代金から値引きされたので、新しいテレビを安く購入することができた。
また、新品の納品時に古いテレビを引き取ってもらえたので、古いテレビを処分するための手間がかからずに済んだ。
このように、下取りを利用することであなたはそれまで使用していた中古品を手間をかけずに手放すことができ、さらにその売却額分の値引きが受けられたり、現金やポイントで還元してもらうことが可能です。
この利便性や下取りの流れについて、具体例を交えながら詳しく説明します。
1-2. 下取りの便利なところ
下取りが便利なのは、お得かつスムーズにモノの買い替えができるところです。
どういうことか、冷蔵庫の買い替えを例としてお話ししますね。
冷蔵庫を買い替える際、新しい冷蔵庫を購入することはもちろんですが、それまで使っていた冷蔵庫の手放し方についても考えなければいけません。
下取りを利用しない場合は、処分・譲渡・売却などの方法で手放すことになるはずですが、こういった方法には次のような対応が必要となります。
処分する際に必要な対応
-
ゴミとして捨てることはできず、家電リサイクル法に基づいた処分(リサイクル)が必要
-
リサイクル料金を支払う必要がある
-
所定の場所に持ち込んだり、電器店による引き取りを依頼する必要がある
-
新品の納品と古い冷蔵庫の搬出のタイミングを合わせる必要がある
(タイミングがずれた分だけ、新旧2台の冷蔵庫が家にある、または冷蔵庫が家に無い状況が続くため)
譲渡する際に必要な対応
- 運搬方法の検討
- 業者に運搬を依頼する場合は費用を支払う必要がある
- 新品の納品と古い冷蔵庫の搬出のタイミングを合わせる必要がある
売却する際に必要な対応
-
オークションやフリマアプリ、リユースショップなど売却の方法の検討
-
運搬方法の検討(オークション・フリマアプリを利用する場合)
-
新品の納品と古い冷蔵庫の搬出のタイミングを合わせる必要がある
下取りを利用しない場合は、新品の購入と並行してこのような対応が必要となり、多少なりとも手間がかかることはお分かりかと思います。
またリサイクル料金や運搬費用など、冷蔵庫を手放すために支払いが発生するケースも少なくありません。
一方で下取りを利用すれば、新品を購入するお店が古い冷蔵庫の買取や搬出もまとめて対応してくれるため、冷蔵庫を手放すためにあなたが別途対応をする必要はなくなります。
古い冷蔵庫の状態が良ければ、新品の代金以外に支払いも発生しません。
その上、古い冷蔵庫を売ったお金が値引きや現金・ポイントなどで還元され、新品の冷蔵庫をお得に購入することができます。
このように、手間をかけずにお得にモノを買い替えられるという点で、下取りは大変便利なのです。
1-3. 下取りの流れ
下取りを利用する商品や販売店によって細かい対応は違ってきますが、一般的に下取りは次のような流れで進んでいきます。
一般的な下取りの流れ |
|
---|---|
STEP① 査定 |
これまで使用してきたモノの買取金額が決まる。 |
STEP② 査定額分の値引き/還元 |
新品の価格から査定額分が値引きされる。 または、査定額分の現金やポイントがもらえる。 |
STEP③ 新品購入 |
新品の購入手続きを行う。 |
STEP④ 納品と 中古品回収 |
中古品と新品を入れ替える形で新品が納品される。 ex.) 車なら販売店に古い車を持って行き、新しい車に乗って帰る。 洗濯機なら自宅に新品を運び込んでもらい、古い洗濯機を回収してもらう。 |
査定額分(売却額)が後日現金やポイントで還元される場合は、STEP②が後ろにくることもありますが、基本の流れは
まず今まで使用していた古いモノの査定が行われる
↓
あなたが査定額に納得した上で新品の購入手続きを行う
であることを把握しておきましょう。
2. 下取りと買取・引き取りの違い
これまでにも説明したように、下取りでは新品を購入するお店に今まで使ってきた古いモノを買い取ってもらうことができます。
これだけ聞くと、
「リサイクルショップなどによる買取とあまり違いが無いのでは?」
「量販店などで実施している引き取りとも似ている」
と思われるかもしれません。
しかし、そのどちらとも下取りは異なるものです。
ここでは、下取りと、買取・引き取りとの違いを説明します。
2-1. 下取りと通常の買取の違い
まずは、下取りと買取の違いについてご紹介します。
そもそも下取りは新品の購入を前提とした買い替えのための制度です。
このため、通常の買取は、以下のような点で下取りとは異なるのです。
買取は新品の購入とは切り離して考える必要がある
通常の買取では、新しく商品を購入をする必要はありません。
言い換えれば、中古品を買い取ってもらうことと新品の購入はそれぞれ別個に進めなければならないのです。
通常の買取では売ったモノに対して現金が支払われる
下取りの場合、売ったモノへの対価は現金で支払われるとは限りません。新品の値引きやポイント還元などの対応も行われます。
一方通常の買取では、中古品を売ればその対価として現金が支払われます。
買取価格は変動しやすい
下取りでは、製品の製造年やメーカーなどによって決められた基準に基づいて査定が行われ、安定した買取価格が提示されます。
一方で通常の買取では、シーズンや需要の有無によって買取価格が変動します。人気の商品をハイシーズンに買い取ってもらえれば、高額査定が期待できます。
買取には、こういった下取りとの違いがあり、単純に古いモノをできるだけ高く売りたいなら買取を利用した方が多くのお金を手に入れることができるケースもあります。
ただ、コストと労力のどちらも重視して買い替えを効率よく行いたいなら、やはり下取りが適していると言えます。
下取りと買取の違いについて、より詳しく知りたい場合は以下の記事も参考にしてみてください。
「下取り 買取 違い」
2-2. 下取りと引き取りの違い
不用品の引き取り対応も下取りと少し似ていますが、「古いモノを買い取ってもらうわけではない」という点で下取りとは異なります。
引き取りの場合は、「お金を支払っていらないモノを処分、あるいはリサイクルしてもらう」という意味合いが強く、次のような場合に利用することが多いです。
- ◆手放したいモノの状態が良くない(下取りや買取対応が難しい)
- ◆新品を購入したお店で下取りは行っていないが、引き取りは可能な場合
こういった場合には、新品を購入しても古いモノを手放すために別途料金を支払う必要があることを覚えておきましょう。
3. 下取りを利用できるモノは?
下取りはモノを買い替える際に大変便利ではありますが、どんな商品に対しても使える制度ではありません。
下取りを利用できる場合が多い商品は、主に以下の4つです。
- 車
- 家電
- パソコン
- スマートフォン
ここでは、このような商品ごとの下取りの特徴をご紹介します。
この中に買い替えを検討されているものがあるなら、ぜひ参考にしてみてくださいね。
3-1. 車の下取り
下取りが最もよく利用されるモノが車です。
車は購入後もメンテナンスなどで販売店にお世話になることが多く、密な付き合いになりやすいです。
そのため、付き合いのあるディーラーから新車を購入し、自然と下取りも任せるケースが多いのです。
そのような車の下取りの基本的な特徴は次の表の通りです。
車の下取りの特徴 |
|
---|---|
実施しているお店は? |
・正規ディーラー ・サブディーラー |
古い車を売ったお金はどうなる? |
・新車の代金から値引き |
知っておくべき ポイントは? |
・正規ディーラーでの他社メーカーの下取りも可能 ・需要の高い中古車だと買取の方が高額査定になる可能性大 |
少し気をつけておきたいのが、中古車販売店などによる買取を利用した方がかなりお得になる場合もあるという点です。
古い車を買取で手放すのか、下取りで手放すのかは、買取相場をリサーチするなどして慎重に見極めた方が良いですよ。
3-2. パソコンの下取り
パソコンも買い替えの際の下取りが一般的になってきています。
量販店よりもメーカーごとの通販サイトの方が下取り対応をしてもらえる可能性が高いため、パソコンの買い替えを検討されているなら欲しいメーカーの通販サイトも要チェックです。
パソコンの下取りの特徴 |
|
---|---|
実施しているお店は? |
・家電量販店 ・パソコンメーカーの通販サイト |
古いパソコンを売ったお金はどうなる? |
・新品の代金から値引き ・現金で還元・ポイントで還元 |
知っておくべき ポイントは? |
・量販店よりメーカーの通販サイトで実施されていることが多い ・量販店による下取りでは条件や対応が各社で異なる ▶︎下取り価格が一律の場合がある ▶︎値段がつかず無料下取りとなる場合がある ▶︎下取り対応可能な購入品が限られている場合がある ▶︎古いパソコンを売ったお金の還元方法も各社により異なる |
このように、パソコンの下取りは主に量販店・パソコンメーカーの通販サイトにて対応してくれます。
メーカーの通販サイトでは、古いパソコンを売ったお金は新品の代金から値引き、もしくは後日現金振り込みといった対応が多いです。
一方で量販店による下取りでは、売却額がポイントで還元されるケースもあり、その他の細かい対応にも各社で差があります。
そもそもパソコンの下取り対応を行っていないお店も少なくありません。
そのため、量販店でパソコンを買い替える場合は事前に下取り対応をしてもらえるか確認しておきましょう。
3-3. スマートフォンの下取り
キャリアやメーカーなどの正規店でスマートフォンを買い替える際には、下取りがよく利用されています。
最近は、docomo、au、SoftBankといった大手キャリアだけではなく、新興キャリアや格安SIMブランドでも下取り対応を行っている場合がほとんどです。
このためスマートフォンの買い替えでは、かなり下取りが利用しやすいと言えます。
スマートフォンの下取りの特徴 |
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---|---|
実施しているお店は? |
・各キャリア ・格安SIM事業者 |
古いスマホを売ったお金はどうなる? |
・新品の代金から値引き ・ポイントで還元 ・新品の購入に使ったクレジットカードに払い戻し |
知っておくべき ポイントは? |
・下取りできる古いスマホの機種は決まっている ・画面の割れや傷があっても下取り可能なケースが多い (査定額はダウン) |
下取り対応を行っている各社のWebサイトには、下取り可能なスマホの機種と査定額の目安が一覧で掲載されています。
下取りを利用してスマホを買い替えたいとお考えなら、まずはあなたの今のスマホが下取りしてもらえるかどうかを調べるところから始めましょう。
3-4. 家電の下取り
家電も買い替えの際に、下取りがよく利用されています。
ただ、販売店によっては下取り対応を行っていない場合もあるので、下取りを希望する場合は対応可能なお店から新品を購入してくださいね。
以下の表に家電の下取りの特徴をまとめているので、参考にしてみてください。
家電の下取りの特徴 |
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---|---|
実施しているお店は? |
|
古い家電を売ったお金はどうなる? |
|
知っておくべき ポイントは? |
・下取りの条件や対応が各社で異なる ▶︎下取り価格が一律の場合がある ▶︎値段がつかず無料下取りとなる場合がある ▶︎値段がつかず有料の引き取りとなる場合がある ▶︎下取り対応可能な購入品が限られている場合がある ▶︎古い家電を売ったお金の還元方法も各社により異なる |
見ていただくと分かるように、家電の下取りはケースバイケースで対応が様々です。
そのため、新品の購入を予定しているお店の下取り対応については、事前に問い合わせをして確認しておいた方が安心です。
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4. 【下取り金額の還元方法別】下取りの種類
実際によく下取りが利用される商品ごとに下取りの特徴を知ることで、下取りがどのようなものか、かなりイメージしやすくなってきたのではないでしょうか。
また、下取りをするモノや実施しているお店によって、対応や条件が様々だということにもお気づきかと思います。
特に下取りで引き取ってもらう中古品の売却額については、色々な方法で還元されていますよね。
ここでは、そのような下取り金額の還元方法別に下取りを次の3つに分類し、その種類ごとによく適用される商品やメリット・デメリットを紹介します。
-
新品の代金から値引き
-
現金で還元
-
ポイントで還元
下取り金額の還元方法について一度整理して、あなたに適した下取りがどのようなものかを考えていきましょう。
4-1. 新品の代金から値引き
下取り金額の還元方法で最も一般的なのは、「新品の代金から値引きする」というものです。
例えば、下取りを利用しつつ10万円のパソコンを新たに購入する場合のことを考えてみましょう。
今まで使用していたパソコンの下取り価格が2万円になったとすると、あなたは新しいパソコンを8万円で購入することができるのです。
このように新品の代金から売却額分が値引きされるというのは、下取りの基本形と言えます。
4-1-1. 下取り金額が新品の代金から値引きされやすいモノは?
この方法で売却額が還元されやすいモノは、次の通りです。
- 車
- パソコン
- スマートフォン
家電についてはこの方法での下取りはあまり行われていません。
ただジャパネットたかたでは、一部の商品について一律の下取り金額分を値引きした価格で販売しています。※
※値引きされた価格にリサイクル料金や運搬収集費が追加になる場合あり
4-1-2. 下取り金額が新品の代金から値引きされるメリット・デメリット
では、下取り金額が新品の代金の値引きによって還元されることにはどのようなメリット・デメリットがあるのかを見てみましょう。
以下の表をご覧ください。
メリット |
◎新品が通常より安く購入できる |
デメリット |
△古いモノを売ったお金の使い道は新品の購入資金に限定される |
下取り金額の分、ダイレクトに新品が安くなるというのは、やはり嬉しいポイントですよね。
手の届きづらい価格帯の商品を、思いがけず安く購入できることもあるはずです。
4-2. 現金で還元
下取り金額を現金で還元してもらえる場合もあります。
中古品に対して現金を支払ってもらえるという点では、買取に近い対応と言えます。
この方法では、店頭に持ち込める商品については即日現金を入手することができます。
また、自分では持ち込めないものや宅配で下取り品を送るような場合には、後日振り込んでもらうことも可能です。
4-2-1. 下取り金額が現金で還元されやすいモノは?
下取り金額が、現金でよく還元されているのは次の2つです。
-
パソコン
-
家電
メーカーの通販サイトでパソコンを購入する場合には、下取り金額分が後日振り込まれる場合があります。
また、家電ではヤマダ電機やノジマで現金による下取り金額の還元を行っています。
4-2-2. 下取り金額が現金で還元されるメリット・デメリット
下取り金額を現金で支払ってもらえることには次のようなメリット・デメリットがあります。
メリット |
◎古いモノを売ったお金を新品購入以外にも使える |
デメリット |
△新品は通常の価格での購入となる |
下取りに出したモノの売却額は現金で受け取るため、
<売ったお金の一部を購入資金の足しにして、一部を貯金に回す>
といった柔軟なお金の使い方もできますよね。
ただし、ひとまず新品は通常価格での購入となります。
4-3. ポイントで還元
家電量販店で使えるポイントや、幅広いお店で利用可能なポイントによって下取り金額が還元されるケースもあります。
ポイントは現金と同じように使えますが、あなたにとって便利に使えるポイントと使いづらいポイントがあるはずです。
そのため、新品を購入する予定のお店が下取り金額をポイントで還元している場合、ポイントの種類があなたにとって使いやすいものかどうかを事前にチェックするようにしてくださいね。
4-3-1. 下取り金額がポイントで還元されやすいモノは?
下取りに出したモノの売却額がポイントで還元されやすいモノは、次の通りです。
-
パソコン
-
スマートフォン
-
家電
パソコンや家電は、家電量販店で下取りに出した場合にその量販店のポイントをもらえる場合があります。ノジマでは、小型家電の下取り金額はポイントで還元されます。
またスマホを下取りに出した場合は、
・docomo▶︎dポイント
・au▶︎Pontaポイント
・SoftBank▶︎PayPayボーナス
と、より幅広く利用できるポイントで還元してもらえるケースが多いです。※
※docomo、SoftBankでは新品からの値引きとポイント還元の2つの還元方法があります。
4-3-2. 下取り金額がポイントで還元されるメリット・デメリット
下取り金額が各種ポイントによって還元されることには、以下のようなメリットやデメリットがあります。
メリット |
◎古いモノを売ったお金(ポイント)を新品購入以外にも使える |
デメリット |
△新品は通常の価格での購入となる △普段利用しないポイントで還元される場合もある |
還元されるポイントがあなたにとって使いやすいものなら下取り金額を柔軟に利用することができますが、その反面、普段利用しないポイントで還元されてしまうと、せっかく付与してもらったポイントも持ち腐れの状態になりかねません。
売却したお金を有意義に使うためには、還元されるポイントの種類について慎重に判断するようにしましょう。
5. 下取りのメリット4つ
下取りの概要や基礎知識についてお分かりいただけたところで、ここからは下取りの利点を説明したいと思います。
下取りのメリットは、主に以下の4つです。
-
新品の購入と中古品の処分を一本化できる
-
古いモノと新品の入れ替えがスムーズ
-
値段がつかないものも引き取ってもらえる
-
大型のモノの搬出を任せられる
一つずつ詳しく見ていきましょう。
5-1. 新品の購入と中古品の売却を一本化できる
下取りの一番のメリットは、なんといっても新品の購入と中古品の売却(処分)をまとめて行えることです。
このことで、購入と売却を別々に進めるよりずいぶん手間が省けるのです。
例えば古いモノを中古品販売店に買い取ってもらい、新品は別のお店で購入する場合、あなたは中古品の売却先と新品の販売店の2カ所とやり取りをする必要がありますよね。
買い替えるモノが高額であれば、その分交渉や手続きも煩雑になるはずです。
しかし下取りを利用すれば、新品の販売店に中古品の買取もまとめて対応してもらえます。
つまり、あなたがやり取りをする相手は1カ所だけであり、単純に考えればかかる手間が半分になるのです。
このように下取りを利用することで、買い替えにかかる手間を大幅に削減することができます。
5-2. 古いモノと新品の入れ替えがスムーズ
下取りを利用すれば、これまで使ってきた古いモノと新品をスムーズに入れ替えることができます。
これは、車や大型家電などの大きなモノを買い替える際に特に嬉しいメリットです。
例えば下取りを利用して洗濯機を買い替える場合、新品の納品と同時に古い洗濯機を引き取ってもらうことができます。
しかし下取りを利用しない場合は、新品の納品と中古品の引き取りを別の業者が行うことになり、うまくタイミングを合わせられない可能性があります。
もし古い洗濯機の引き取りが遅れれば、新しい洗濯機が来た後も古い洗濯機を無駄に家に置いておくことになります。
また逆に、新しい洗濯機の納品が遅れた場合は自宅に洗濯機が無い状態が数日間続きます。
下取りによって古いモノと新品の入れ替えを同時に行うことで、こうした事態は回避することができるのです。
5-3. 値段がつかないものも引き取ってもらえることがある
通常の買取では値段がつかず、買い取ってもらえないような状態のモノでも、下取りなら「無料下取り」という形で引き取ってもらえる場合があります。
必ずしも無料で引き取ってもらえるというわけではありませんが、
「手放したいモノの状態は悪いけど、下取りを利用したい!」
という場合には、対応してもらえるお店を探してみる価値はあるはずです。
例えば小型家電なら、ビックカメラやノジマなどの量販店で、いわゆる「無料下取り」と呼べる対応を行っています。
またスマホに関しては、正常に動作していれば多少傷があったり古い機種の場合も、数百円程度で査定してもらえるケースもあります。
5-4. 大型のモノの搬出を任せられる
大型家電などの大きなモノの搬出を任せられることも嬉しいメリットの一つです。
すでにお伝えした通り、下取りを利用してモノを買い替えれば、自宅に新品が納品される際に古いモノを持って行ってくれます。
このおかげで、搬出や持ち運びが大変な重たいモノ・大きなモノを自力で移動させる必要がなくなります。
一人暮らしの方や体力に自信がない方にとっては、この点だけでも下取りを利用する価値があるはずです。
6. 下取りのデメリット3つ
嬉しいメリットがたくさんある下取りですが、一方でデメリットもあります。
それが次の3つです。
-
中古品の状態によっては利用できない場合もある
-
通常の買取より査定額が安くなることがある
-
実施していない販売店もある
順番に説明しますね。
6-1. 中古品の状態によっては利用できない場合もある
下取りに出す中古品が10年近く使用したモノだったり、故障がある場合には下取り対応をしてもらえない場合もあります。
例えばテレビや冷蔵庫、洗濯機などの家電は、少しでも動作不良があれば下取り対応ができないケースがほとんどです。
そのような下取り対応ができない中古品については、リサイクルショップなどによる通常の買取も利用することは難しいです。
下取りや買取は諦めて、リサイクルを考えましょう。
6-2. 通常の買取より査定額が安くなることがある
査定額については、通常の買取よりも下取りの方が安くなってしまうケースもあります。
リサイクルショップなどによる買取では、市場価格に即した査定が行われます。
そのため、買い手がつきやすいモノは高く査定してもらいやすいのです。
一方で下取りの査定基準は、市場価格を反映していない場合があり、需要の高いモノや状態が良いモノでも査定額が高くなりづらいのです。
必ずしも下取りの方が査定額が安くなるというわけではありませんが、そういったケースもあるということは把握しておいてください。
6-3. 実施していない販売店もある
下取りは、どんな販売店でも対応してくれるというわけではありません。
車のディーラーやスマホのキャリアショップでは基本的に下取りを実施していますが、パソコンの販売元や家電量販店などでは下取りを実施していないお店も珍しくありません。
そのため、下取りを利用してパソコンや家電を買い替えたいなら、まずは下取り対応を行ってくれるお店を確認しておく必要があります。
7. 下取りの利用がおすすめな場合とおすすめできない場合
下取りは適切な状況においては大変おすすめできる便利な制度ですが、逆におすすめできないケースというのもあります。
以下の図をご覧ください。
ここでは、これまでの内容を踏まえて下取りの利用がおすすめできる場合とおすすめできない場合について説明します。
下取りの利用を迷っているのであれば、ぜひ参考にしてくださいね。
7-1. 下取りの利用がおすすめな場合
次のような場合には、下取りの利用を強くおすすめします。
買い替えにかかるコストと手間を減らしたい
下取りを利用すれば、中古品の下取り金額を還元してもらうことで新品購入のコスト面での負担を抑えることができます。
また、新品の購入と中古品の売却の交渉・手続きを一本化できるので手間も減らすことができます。
手放すモノの状態が良い
手放す中古品の状態が良ければ、その分あなたに還元される金額も大きくなりやすく、下取りのお得な部分を享受できます。
新品の納品と中古品の引き取りのタイミングを合わせたい
下取りでモノを買い替えれば、新品の納品時にそのまま中古品を引き取ってくれるので、新品と中古品の入れ替えが大変スムーズです。
大型家電など自分では持ち運べないモノを買い替える
下取りを利用すれば、新品の納品時に中古品を引き取ってくれるため、自分で重たいモノを運ばなくてすみます。
こういった場合には、下取りの便利さが十分に発揮されるはずですので、ぜひ利用してみてください。
7-2. 下取りの利用をおすすめできない場合
反対に、次のような場合には下取りの利用は見送った方が良いでしょう。
とにかく高く査定してもらうことが最優先
手間がかかってもできるだけ高く中古品を売りたいなら、複数の中古品販売店などで査定して一番高値を提示してくれたところに買い取ってもらうと良いですよ。
ただ、新品の購入は別で進める必要があります。
新品の購入予定がしばらくない
下取りは基本的に新品の購入を適用条件としているので、新品の購入予定がない場合はそもそも利用が難しいです。
手放したいモノがテレビ/冷蔵庫/洗濯機/エアコンで、状態が悪い
テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンといった家電は、少しでも故障していたり製造から10年近く経っていると下取り対応は大変難しいです。リサイクル料金を支払って、適切に処分(リサイクル)しましょう。
※小型家電やスマホ、車は、故障や古さの度合いによって、かなり安い査定額や無料で下取りしてもらえることがあります。
このような場合にはそもそも下取りの利用が難しかったり、買取の方が向いてるため、下取りの利用をおすすめできません。
8. まとめ
下取りがどんなものかはお分かりいただけたでしょうか?
最後に今回の内容をおさらいしておきましょう。
下取りとは…
新しい商品の購入を条件に、お店側がそれまで使用していた中古品を買い取ってくれる制度のこと。
中古品を売ったお金は新品の購入費に充てることができます。
下取りは次のような商品を買い替える際によく利用されています。
-
車
-
家電
-
パソコン
-
スマートフォン
下取りで引き取ってもらう中古品の売却額は、主に次のような方法で還元されます。
-
新品の代金から値引き
-
現金で還元
-
ポイントで還元
それぞれにメリットやデメリットがあるので、できるだけ自分に合った還元方法で下取りを利用するようにしましょう。
次の表は下取りのメリットとデメリットをまとめたものです。
下取りのメリット |
|
---|---|
下取りのデメリット |
|
こういったことを踏まえると、下取りはおすすめできる場合もあれば利用をおすすめできない場合もあります。
今後は下取りを上手に利用して、手間をかけることなくお得にモノを買い替えましょう。