ロードバイクのフレーム素材として人気の高い「カーボン」。カーボン製フレームのロードバイクは、軽量で走行性能が高いため、大半のプロに使用されている素材です。
しかし、これからロードバイクの購入を検討している方の中には、カーボン製フレームにどのような特徴があるのか、分からない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、カーボン製ロードバイクについて解説します。寿命やメリット・デメリット、選ぶポイント、おすすめのロードバイクなどを紹介しています
カーボン製フレームのロードバイクの購入を検討している方は、ぜひご覧ください。
カーボン製フレームのロードバイクは寿命が短いの?
カーボン製フレームのロードバイクは、アルミフレームやクロモリフレームのロードバイクと比べて寿命が短いと言われることもありますが、実際に寿命が短いわけではありません。
カーボンは「炭素繊維強化プラスチック」のことで、炭素繊維をプラスチック樹脂で固めて作られています。強度が高く、衝撃吸収性にも優れているため、定期的にメンテナンスを行っていれば10年以上乗り続けることが可能です。
ただし、カーボンフレームは想定された方向以外からの衝撃に弱いのが難点。カーボンは炭素繊維なため、強い力が一点に加わったり、繊維に対して横方向からの力が加わったりすると、割れるおそれがあります。
たとえば、転倒の際に打ちどころが悪かったり、ボルトを締めすぎたりした際に割れてしまいます。
とはいえ、多少の転倒であれば問題ありません。よほどの強い衝撃だったり、打ちどころが悪かったりしない限りは、長く乗り続けることが可能です。
カーボン製フレームにするメリット・デメリット
カーボン製フレームを選ぶメリット・デメリットを紹介します。
それぞれをまとめると、下記の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
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|
特にデメリットは、しっかり把握したうえで選ばないと後悔することがあるため、ぜひご確認ください。
メリットは軽さと乗り心地の良さ、デザイン
カーボン製フレームのメリットは下記の3点です。
- 軽さ
- 乗り心地の良さ
- デザイン性
カーボン製フレームは、他の素材と比べて軽いため、速度が出しやすく、坂道も楽に登れます。レース用にロードバイクを購入するなら、カーボン製が必須です。
乗り心地の良さもメリット。カーボン製フレームは衝撃吸収性が高いため、他の素材のフレームと比べて乗り心地が良くなります。特に衝撃吸収性が高いと、路面の状態が悪くても体に伝わる衝撃を和らげてくれるので、体への負担が少なくなります。
体への負担が少なくなる分、疲労が軽減されるため、長距離ライドにもピッタリです。
また、カーボン製フレームは設計の自由度が高いため、デザインに幅があります。画一的なデザインに不満がある方は、カーボン製フレームで探してみてはいかがでしょうか。
デメリットは値段、想定していない方向からの衝撃、修理
カーボン製フレームのデメリットは下記の3点が上げられます。
- 値段が高い
- 想定していない方向からの衝撃に弱い
- 修理が困難・費用が高い
カーボン製フレームは、アルミやクロモリのフレームと比べて値段が高いことがデメリット。用途次第ですが、はじめての1台としては、手が出ない人もいるのではないでしょうか。
安価なカーボンフレームもありますが、品質に注意が必要です。安価なフレームの中には、耐久性検査を通していないものもあるので、安価なものを選ぶなら店舗で相談することをおすすめします。
前述の通り、想定していない方向からの衝撃に弱いこともデメリット。強い力が一点加わると割れることがあるため、取り扱いにご注意下さい。
割れてしまうと、修理が必要になりますが、修理費用も高額です。損傷程度によっては修理ができず、フレームが交換になってしまいます。
カーボンフレームのロードバイクを選ぶポイント
カーボンフレームのロードバイクを選ぶポイントについて、他の素材と比較して紹介します。
他の素材との違いを大きくまとめると下の表の通りです。
カーボン | アルミ | クロモリ | チタン | |
---|---|---|---|---|
乗り心地 | ◯ | △ | × | △ |
メンテナンス | △ | ◯ | × | ◯ |
値段 | 中~高 | 低~中 | 低~中 | 中~高 |
以下にて、選ぶポイントとして、上記の3点と「フレームのサイズ / タイヤのサイズ」「メーカー・ブランド」について解説します。
乗り心地
乗り心地は重要な要素です。乗り心地が悪いと、せっかく購入したロードバイクに乗らなくなってしまうかもしれません。
乗り心地を重視するなら、カーボンかクロモリのロードバイクがおすすめです。衝撃吸収性が高いカーボンかクロモリのバイクなら、体に伝わる衝撃が和らげられるため、快適に乗り続けられます。
アルミは他の素材と比べて、衝撃が体に伝わりやすいため、乗り心地は劣ります。チタンはカーボン・クロモリとアルミの中間です。
フレームのサイズ/タイヤのサイズ
ロードバイクを選ぶ際には、自分の体に合ったフレームを選びましょう。サイズが合わないロードバイクに乗っていると、性能が十分に性能を発揮できないうえ、肩や腰に負担がかかり、体を痛めやすくなってしまいます。
メーカーの公式サイトやカタログなどに掲載されている、適応身長をチェックしてから選びましょう。
タイヤのサイズもチェックするのがおすすめ。ロードバイクのホイール幅は25mmが一般的で、走行性能が高く、ロングライド向きです。
舗装されていない道の走行を考慮するのなら、28mmや32mmといった太めのホイール幅を選ぶと、安定性が向上し、衝撃が伝わりにくくなります。ただし、重くなるのでレースには不向きです。
メンテナンス方法が楽か
メンテナンスについては、素材ごとにメンテナンス方法が異なります。
手間がかからないのがアルミとチタン。耐久性が高く、サビにも強いため、こまめなメンテナンスが苦手な人は、アルミかチタンのロードバイクがおすすめです。ただし、定期的なメンテナンスは、他の素材と同様、必要なのでご注意ください。
カーボンもメンテナンス方法は、他の素材と同じです。カーボンは紫外線に弱い性質ですが、近年のモデルは紫外線対策が施されています。とはいえ盗難防止を兼ねて、保管は室内がおすすめです。
また前述の通り、カーボンは割れることがあるため、定期的にチェックが必要になります。割れや塗装の剥がれがあると、そこから劣化するおそれがあるので、割れや塗装の剥がれなどを見つけたら、早めに専門店に修理を依頼しましょう。
クロモリはサビに弱いため、他の素材よりもメンテナンスの手間がかかります。まず、事前に防錆スプレーなどでのサビ対策をしないといけません。雨などで濡れた場合には、車体表面の拭き取りの他、フレーム内部の水抜きも必要です。
品質や値段が予算に見合うか
品質や値段が予算に見合うかも重要です。
カーボンのロードバイクの値段は、20〜30万円程度のエントリーモデルから数百万円のレース仕様のモデルまで幅広くそろっています。
20〜30万円のエントリーモデルは、高価なモデルと比べて走行性能は劣りますが、通勤通学や初心者などには十分な性能です。予算や目的に応じて、値段や品質・性能が見合うかを考慮し、最適なモデルを選びましょう。
カーボンフレームにもかかわらず、20万円以下の激安モデルを選ぶのであれば、品質をチェックしましょう。耐久性検査を通過していないもののような、粗悪なモデルが混じっているおそれがあります。有名メーカー・ブランドであれば問題ないかと思いますが、店舗で店員さんに確認するのがおすすめです。
また、アルミやクロモリなどの他の素材であれば、10万円台のモデルも多数販売されています。予算によっては、他の素材もあわせて検討してみてはいかがでしょうか。
メーカーやブランドで選ぶ
メーカーやブランドで選ぶのも1つの方法です。メーカーごとに歴史や特徴があるので、自分の好みや用途に応じて選ぶこともできます。
たとえば台湾のメーカー「GIANT(ジャイアント)」は、コスパの高さが魅力で、プロから初心者まで、幅広いモデルが販売されています。
イタリアの「Bianchi(ビアンキ)」は、130年以上の歴史あるメーカー。イタリア語で青空を意味する「チェレステカラー」が特徴で、デザインも重視したい方におすすめできます。
日本の「BRIDGESTONE(ブリヂストン)」は、日本人の体型に合わせたフレーム設計が特徴です。
このようにメーカーやブランドごとに個性があります。サイズや値段が同程度なら、性能に大きな差は出ないので、迷ったら好みのメーカー・ブランドから選んでみるのもおすすめです。
おすすめカーボンフレームのロードバイク10選!
GIANT(ジャイアント)|TCR ADVANCED 2 KOM
引用元:GIANT
参考価格(公式サイト) |
308,000円(税込) |
重量 |
7.9kg(S) |
サイズ |
425(XS)、445(S)、470(M)、500(ML)mm |
適応身長 |
155~170(XS)、165~175(S)、170~185(M)、180~190(ML)cm |
Bianchi(ビアンキ)|ARIA DISC 2022 モデル
引用元:bianchi
参考価格(公式サイト) |
462,000円(税込) |
重量 |
ー |
サイズ |
44、47、50、53、55、57 |
適応身長 |
155~165(44)、158~168(47)、163~173(50)、168~178(53)、173~183(55)、178~188(57)cm |
BRIDGESTONE(ブリヂストン)|RL8D 105 MODEL
引用元:ブリヂストン株式会社
参考価格(公式サイト) |
225,500円(税込) |
重量 |
8.5kg(480mm)ペダルなし |
サイズ |
390、420、450、480、510、540mm |
適応身長 |
145~156(390)、149~160(420)、156~169(450)、162~176(480)、169~182(510)、179~187(540)cm |
TREK(トレック)|Émonda SL 5 Disc
引用元:TREK
参考価格(公式サイト) |
349,800円(税込) |
重量 |
9.15kg(56) |
サイズ |
47、50、52、54、56、58、60、62 |
適応身長 |
160cm前後(47)、165cm前後(50)、170cm前後(52)、175cm前後(54)、180cm前後(56)、185cm前後(58)、190cm前後(60)、195cm前後(62) |
MERIDA(メリダ)|SCULTURA 4000
引用元:メリダ – MERIDA –
参考価格(公式サイト) |
374,000円(税込) |
重量 |
8.6kg(XS) |
サイズ |
XXS、XS、S、M、L |
適応身長 |
160~170(XXS)、165~175(XS)、170~180(S)、175~185(M)、180~190(L)cm |
SPECIALIZED(スペシャライズド)|Roubaix
引用元:SPECIALIZED
参考価格(公式サイト) |
308,000円(税込) |
重量 |
ー |
サイズ |
44、49、52、54、56、58 |
適応身長 |
142~152(44)、155~163(49)、163~170(52)、170~178(54)、175~180(56)、180~188(58) |
Cannondale(キャノンデール)|SuperSix EVO Carbon 105
引用元:Cannondale Bikes
参考価格(公式サイト) |
193,600円(税込) |
重量 |
ー |
サイズ |
48、51、54、56、58 |
適応身長 |
160~170(48)、165~175(51)、170~180(54)、177~185(56)、182~193(58)cm |
COLNAGO(コルナゴ)|RAZHA Carbon T600
引用元:ピナレロジャパン
参考価格(公式サイト) |
465,300円(税込) |
重量 |
ー |
サイズ |
44、46.5、50、51.5、53、54、55、56、57.5 |
適応身長 |
155cm前後(44)、160cm前後(46.5)、165cm前後(50)、171cm前後(51.5)、174cm前後(53)、177cm前後(54)、180cm前後(55)、183cm前後(56)、189cm前後(57.5) |
SCOTT(スコット)|ADDICT 40
引用元:株式会社スコットジャパン
参考価格(公式サイト) |
374,000円(税込) |
重量 |
9.25kg |
サイズ |
XXS/47、XS/49、S/52、M/54、L/56 |
適応身長 |
155~165(XXS)、160~170(XS)、165~175(S)、170~180(M)、175~185(L)cm |
GIOS(ジオス)|23 AERO LITE R7150 DI2
参考価格(公式サイト) |
470,800円(税込) |
重量 |
7.5kg |
サイズ |
480、500、520、540 |
適応身長 |
160~165(480)、165~170(500)、170~175(520)、175~185(540)cm |
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まとめ
カーボン製フレームのロードバイクについて紹介しました。
最後に記事の内容を振り返ります。
- カーボン製フレームのロードバイクは10年以上乗り続けられる
- 想定された方向以外からの衝撃に弱い
- メリットは軽量・乗り心地がよい・デザインの自由度が高い
- デメリットは想定していない方向からの衝撃に弱い・修理費用が高い
- 選ぶポイントは乗り心地・サイズ・メンテナンス・値段・メーカー
カーボン製フレームのロードバイクは、プロが主に使うフレーム素材です。軽量で走行性能が高いため、レースや長距離ライドで活躍します。
値段の高さや、想定していない方向からの衝撃に弱い、といったデメリットもありますが、本格的にロードバイクに取り組むなら、カーボン製フレームがおすすめです。
カーボン製フレームのロードバイクの購入を検討している方は、ぜひこの記事を参考に、お気に入りの1台を見つけてください。